2009/12/16

受難と希望

インド、ダラムシャーラー。僕がこの地を訪れたのも、故郷を離れざるをえないでいるチベットの人々がどのように暮らしているのか、また、チベット仏教の最高指導者であるダライ・ラマ14世がどんな所で生活しているのか、そんな疑問を抱いてのこと。

1950年頃から中国の圧力を受け始めたチベットは、1959年、チベット民衆の反乱とそれに対する中国の武力行使の結果、最終的に中国領に併合された。それからちょうど50年。その間、ダライ・ラマ14世をはじめとする多くの僧侶や民衆が、ヒマラヤ山脈を越え、ここインド北部山岳地帯のダラムシャーラーへ徒歩や馬で逃れてきた。

ここダラムシャーラーは人口の多数をチベット人が占めているため、インドにあってインドでないようなところ。店などを営む者などもほとんどがチベット人であり、彼らはインド人のようにがめつくないので、物を買うにも話をするにも悪いおもいをすることはない。空気もいいし、街もきれいだし、静かだし、居心地がよい。
ただ、ここはヒマラヤ山脈にほど近い1700メートルの高地、朝晩はかなり冷え込むし、日に日に寒くなっていく。その寒さがちょっとつらい。先日、ダライ・ラマの謁見事務所で謁見を申し込むも、ノーポッシブル、ノーポッシブルの連続で、結局会えそうもない。それもそうだろう。外遊も多いようだしご高齢である。自分のような一般庶民をいちいち相手にしていては体はもたない。

さて、チベット問題やその歴史については、正直あまりよく知らない。だから、表面だけを捉えてチベットは可哀想だの、中国政府はひどいだの言うのはおかしいので何も言えない。今はただ、チベットの人達が異郷でどのように暮らしてるのか、どうありたいと願うのか見聞きすることくらいしかできない。あとは日本に戻ってからチベット問題についての勉強が必要。
先日、チベッタン博物館という所に行ったが、そこにあるチベット騒乱などの写真を見るかぎり、チベットの人々が多くの血と涙を流してきたことは確かなようだ。

        







1 件のコメント:

  1. チベット!自分もいつかは訪れてみたいよ。さて、ではなぜ中国はチベットの独立を許可しないのか?ここがキーですね!さてなぜ?Take care, baddy!

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