2010/02/03

2つの愛の物語

ウズベキスタンの首都タシケントに戻り、トルコへ飛び立った。本来であれば、ウズベキスタンからトルクメニスタンに行き、カスピ海を船で渡ってアゼルバイジャンと進んで行きたかった。けれども、キルギスで何日も寝込んでしまったため、インドのデリーで取っておいたウズベキスタンのビザの期限が残り約2週間と短くなってしまった。トルクメニスタンは中央アジアの北朝鮮といわれる独裁国家であり、ビザを取るのにも15日要する。だから、陸路で進んでいくのは諦めた。

トルコ、イスタンブール(ちなみに首都はアンカラ)。ここはヨーロッパからアジア、アジアからヨーロッパに向かう旅行者の交差点であり、また、ユーラシア大陸を西へ進んできた者にとって、この先、ヨーロッパへ向かうか、中近東を経てアフリカに向かうか、という分岐点でもある。いずれにしても、長く旅行を続けてきたつわものが多いという印象を受ける。

イスタンブールはボスポラス海峡を隔てて、アジア側、ヨーロッパ側と分かれている。ひとまず、飛行機で着いたヨーロッパ側からアジア側へ船で渡ってみた。確か「深夜特急」(旅行記)にはフェリー代が安かっと書いてあったと記憶するが、これは今でも安いと言える。なかなかグレードの高い船で約15分の航海、これで100円にすぎない。アジア側に渡ると、釣りする人々や寄り添うカップルを横目に湾沿いを歩いた。そして、そこからヨーロッパ側に建つブルーモスク、アヤソフィア、トプカプ宮殿を眺め、20歳の時に行ったギリシャ、地中海の風景に似たものがあるなと感じた。

ここイスタンブールの宿でジュン君という日本の大学生に出会った。話によると、大学の春休みを利用して、トルコ、エジプトを1ヶ月かけて旅するらしく、また、クウェートに留学中の彼女とイスタンブールで合流するらしい。大学ではもう春休みが始まったということに驚いた。それから、約10歳年が離れたジュン君と仲良くなり、夕食を共にし、先輩風を吹かして、一人旅が初めてという彼についつい多く語ってしまった。

一緒に宿に戻ると、彼は思わぬものを私に与えてくれた。

それは、、、、納豆。

納豆と私の付き合いは長く、深い。語りつくせない数々の歴史がある。そんなあなたと、ここ東洋と西洋の十字路で再会できるとは。ジュン君もクウェートという未知の国に留学している彼女に会いたかっただろう。でも、私も同郷のあなたにずっと会いたかった。。

てなわけで、イスタンブールについて1週間が経ちますが、ここは中央アジアの国に比べてかなり旅行しやすいです。ていうのはまず、カザフスタンやキルギスでは文字化けしたようなロシア語のキリル文字の表示に相当悩まされ、英語もほとんど通じませんでしたが、ここはほぼローマ字で、英語がかなり通じるということ。また、地下鉄、トラム、バス、船と交通機関が発達しているので、ちょっとした移動も時間をかけずに簡単にできるからです。

明日、夜行バスで次の町に移動します。そして、トルコの見所をいくつかまわった後、トルコから船でキプロスへ向かう予定です。カスピ海を船で渡れなかった無念をトルコ~キプロス航路ではらそうと思ってます。


アジアサイドから見たヨーロッパサイド


ジュン君とクウェート留学中の彼女さん


イスタンブールに釣り人多し


イスタンブールに猫多し

0 件のコメント:

コメントを投稿